「飼育方法・健康管理」のページ【なつく】の補足説明
※ご注意 病気や健康状態に関すること、およびその診断・治療は必ず専門の獣医師にご相談ください
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補足説明【なつく】
はじめから驚くほど人なつっこい子もいますが、そこまでなつっこいのはまれです。まして、初めて飼う場合や飼育経験の浅い場合はいきなりなつくということはあまり期待できません。よほど運良く人なつっこい個体であれば別ですが、飼い主側がハムスターに慣れていないからです。仮になつきやすい性格のハムスターであったとしても飼い主側に問題があってなつかない場合が多いのです。よくハムスターのなつく方法を一生懸命調べる飼い主がいますが、それよりも飼い主が飼い主としてやるべき事をきちんとするのが先で、結果としてそれがなついてくれる近道なのです。動物は自ら望んで飼い主を選んだわけではなく、飼い主の勝手な都合で一緒に暮らしてもらうのですから、ペットに対して生涯を通じて責任を持って飼育する義務があります。
こう書くと難しく感じますが、まずは毎日の世話をきちんとして下さい。環境を整え、毎日、エサ・水の交換、掃除、砂場の掃除、飼育器具が汚れていたら丁寧に洗うなど、動物にとってのストレスを与えず、不快で不潔な環境は作らないように注意することです。まず飼い主の側でやらなければならないこと、できることをきちんとやることです。それができることが信頼関係を作る第一歩です。そこから徐々に時間を掛けてなかよくしてもらいましょう。それについてはこのサイトの所々で触れていますが、まずは声を掛けることから始めます。
※初めから警戒心が無く、人なつっこい場合もとりあえず初めの数日はそっとしておきます。
下記は、注意すべき事と環境になれるまでの管理方法の一例です。
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飼い主が注意すべき事
警戒・緊張・ストレス・威嚇・鳴き声
人の気配を感じたり、人間が見ているときに以下のような動きをする場合は警戒しています。
(一例です他にもあります)
■じっとして動かない。固まったようになっている。
■通常よりも目をギョロギョロさせている。
■物陰、小屋の中などに逃げ込む。
■ジジジ・・・とかジー、ジューあるいはギーと鳴いている。(鳴き声を上げている)
特に上記のジジジ・・・等の鳴き方で鳴いているときはかなり警戒して威嚇していますから、家に来て日の浅いうちはその場を離れ少なくとも1時間くらいはそっとしておきます。警戒心の強い個体の場合、なれた後もちょっとしたことで威嚇の鳴き声を出すことがあります。この場合も少しの間そっとしておきます。
但し、掃除の時はがまんしてもらうしかありません。「こわくないからね」とか声を掛けながら掃除してください。
※威嚇とは異なる鳴き声もごくまれにあります。詳しくはこちら
また、以下の例のようなストレスや恐怖心を絶対に与えないようにします。
■小屋をゆする、叩く
■無理にさわろうとする、追いかけまわす
■ケージを直射日光の当たるひなたに置く、屋外・ベランダに置く
■寝たり小屋に入っているのに呼ぶ
■いきなりケージから出して広い場所に置く
これらは論外です。
またケージを掃除するときや、なれた・なついた後にハムスターを捕まえる場合に
■手のひらを広げて上や後ろから近づける
のも嫌います。これは野生の状態で鳥に補食される状況に似ているからだと言われています。生存にかかわることなので本能的に知っているのでしょう。また庭やベランダで遊ばせると地上を注意していても鳥にさらわれる危険があります。そもそも、脱走して行方不明になったり、ヘビや他の生物に補食される可能性が高いです。直射日光にも弱いのでこれらは絶対にしないでください。
他に人間にとっては何気ない音でも恐怖心を与える物があります
■エアダスター(風圧でほこりなどを飛ばす物)・缶スプレーの音
■風邪をひいた時などに人間が鼻をかむ音
以上の音と同様な成分を含む音には恐怖心やストレスを感じます。
何もしてない(と思った)のに急に逃げるように動いたり、鳴き出したりした場合はその直前に出した音などに注意してください。
またそのほかに注意しなければいけない事のうち
(これも一例です。これら以外は大丈夫というわけではありません)
■香水や臭いのするスプレー
■殺虫剤や薬品、油脂のスプレー
は臭いや成分を嫌う場合もありますが、殺虫剤や薬品は直接的に危険を伴います。
環境になじむまでの管理
まず初めの3日くらいは掃除以外はさわらず人気のない部屋に置いておきます。日中は直射日光は避けカーテン越しに光が入る程度で良いでしょう。一日2〜3回そっと様子を見ます。元気にしていれば問題ありません。そのままそっとしておきます。無理ならば、なるべく人の出入りの少ない部屋で物音を立てないように注意してバスタオルなどをケージの上から掛けておきます。ケージの横の1面だけは通気のためにあけておいてください。はじめのうちはエサ、水の交換と掃除以外は何もしないのが重要です。
その後元気にしているようなら朝晩に声を掛けてみましょう。怖がって逃げるようならやめてケージの横から短時間眺める程度にします。それも怖がるようならしばらくはやめておきます。
1〜2週間して健康状態に問題がなければ徐々に人間の生活空間に同居させます。家族のいる部屋に初めは1〜2時間置いてみます。小屋に隠れたり、おがくずにもぐって出てこない場合でも無理に呼んだりしてはいけません。出てこなくてもケージを家族のいる部屋に置いておきます。少なくとも1週間、臆病な個体なら3〜4週間は家族のいる部屋に置くのは1〜2時間にします。初めのうちはバスタオルなどをケージの上から掛けておきます。ケージの横の1面だけは通気のためにあけておいてください。
この頃、人なつっこければ時々出てきて家族の様子をうかがうかも知れません。怖がってないようなら声を掛けてみます。名前を呼んだり、おはようとかおやすみ程度で充分です。近寄って来たらケージ越しに少し離して手のにおいなどを嗅がせます。飼い主のにおい=怖くない・ご飯(エサ)をくれる・世話をしてくれる人 として覚えてもらいます。いずれの段階でも怖がるようなら無理をせず、1段階戻って数日から数週間様子を見ます。臆病な個体には特に慎重になってください。
まず、ここまでで、怖くない、危害を加えられることがないと言うことをおぼえ始めて、人に興味を示したり、出てきてこちらの様子をうかがうようになったら、フルーツやひまわりの種などを(※食べてはいけない物はこちら)手やハシなどで持ってケージ越しに渡してあげても良いでしょう。徐々にコミュニケーションを取ります。
家族のいる部屋に置く時間を1〜2週間ごとに徐々に長くします。最終的には平日誰かのいる家なら半日程度、あるいは夕方から夜まで、土日なら午後から夜まで程度の時間までのばします。夜間、人が寝る時間は初期段階から寝室でかまいません。真夏や冬などは人の気配よりも空調整った部屋に置くことを優先します。別項目にも書いていますが16〜26℃の範囲が適応範囲です。
また電気を消し、人が眠っている間はケージを近くに置いていてもそれほど警戒しません。
もう少し慣れたらケージの中に手を入れて手やハシなどでフルーツやひまわりの種などをあげてみます。この段階でもあせらずに時間をかけて少しづつ慣れてもらいます。
この段階まで来て、人に興味を持つとケージ越しに近づいてきたり、あるいはケージのサイドが網状や横棒になっている場合は登ってきたり、小屋などのケージ内の高い部分に登って2本足で立ち上がってこちらを興味深げに見ている場合があります。
その場合は、ケージの上蓋を開けて両手で左右からすくうようにそっと持ち上げてみます。慌てて逃げ出す場合は数日様子を見ます。また持ち上げた後に急に飛び出したり、あばれたり、飛んだりする場合があります、万一落ちたときのことを考え、低い場所(テーブルや台の上にケージを置いた状態は危ない)で、柔らかい物の上で行ってください。これはかなり慣れた後でも不意に飛び出すことがあります。初めはほんの短時間・10秒以内だっこしたら返します。まだ興味を持っているようならもう一回くらい。そしてしばらく時間(1〜2時間)をおいて、または後日ハムスターが興味を持っているそぶりをしたときに遊びます。この段階でも無理につかまえてはいけません。このように徐々に時間をかけてならします。
個体差があるのでここまでごく短期間の場合もありますし、時間のかかる場合もあります。どんな動物でも警戒心をなくし、なつくと言うことは飼い主との信頼関係を築くということですから、きちんと飼い主の義務を果たし、環境の変化以上のストレスを極力与えず(これは健康上からも非常に重要です)あせらない、怖がらせない、無理をしないのがポイントかも知れません。
※威嚇とは異なる鳴き声
ごくまれに威嚇とは異なる鳴き声を発する個体があります。威嚇の場合は口を大きく開けて鳴くのが特徴です。まれにあるのは興奮したり、甘えたり、寂しいときなどにキュッキュやクックなどの鳴き声、音を出します。これは威嚇ではありません。筆者の考えでは、通常より気道が狭い等の個体で、さらに感情の起伏にともない呼吸の強弱が平常時より激しくなった時に発せられるのではないかと思います。口腔や呼吸器系の疾患の可能性もありますので心配な場合や、急になった場合、外的な刺激や感情とは無関係に鳴る場合などは早めに獣医師の診断を受けた方が良いでしょう。ただし、小動物を得意とする病院でないと元々小さい動物ですから一般的なけケガや疾患と比べさらに判断がつきにくいかもしれません。ほかに可能性としては先天的な異常も考えられると思います。筆者も過去に一例だけ先天的な要因によると思われる個体を飼育したことがあります。非常に人なつっこい個体で甘えて飼い主に触ってもらいたいときに近づいてきながらキュッキュと鳴き声を出していました。この個体は平均的な寿命を生き、その他には特に異常は見られませんでした。先天的な要因や、医師の診断の結果悪性や進行性の病気でない場合も、毎日、通常の個体よりもさらに注意深く観察してあげてください。おかしいなと思ったらすぐに専門の獣医師に相談してください。
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